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シンポジウム             (15:30〜17:00)

シンポジウムテーマ:「CALLを用いた外国語教育の一層の活性化」

Evaluating Technology-Enhanced English Education in the Japanese University Context

 コーディネーター・パネリスト:鹿児島大学  Robert J. Fouser

This presentation will focus on recent research on the effectiveness of technology-enhanced language education from the perspective of English education in Japanese universities. English education in Japan differs from language education in other countries, particularly other advanced countries, in a number of ways, but four features stand out: l) large classes are the norm; 2) most classes meet only once a week for 90 minutes; 3) dependency on part-time instructors from other institutions is high; 4) expected achievement levels for languages previously studied in high school are not clear. Together, these factors form the "Japanese university context" that has a direct effect on how technology is and can be used in English education.
I will begin the presentation with a discussion of research on the effectiveness of technology-enhanced language education in nonJapanese contexts, with particular reference to the underlying assumptions, cultural background, and systemic conditions that affect the results of the research. I will then offer an overview of the current CALL/e-learning paradigm in English teaching that has emerged from the Japanese university context. Finally, I will conclude with a discussion of how recent research on the effectiveness of technology-enhanced language education can best be applied to researching the effectiveness of the CALL/e-learning paradigm in the Japanese university context.

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シンポジウム              (15:30〜17:00)

LearnerAutonomyの育成をめざしたリーディング指導
   〜LL機器の活用を通して〜


 パネリスト:前福岡教育大学附属福岡中学校 大 谷 武 文
        福岡教育大学附属小倉中学校 島 津 博 文

 LearnerAutonomyの育成を目指したリーディング指導で、Pre,While,Postの3つの段階を位置づけ、リーディング以外の技能とも連携を図りながら実践的コミュニケーション能力の育成へとっながるように試みている。
それぞれの段階で、生徒に学習方法を身につけさせようというねらいがある。
 その中のWhile−readingの段階で標記の指導を取り入れ、リスニングの技能と融合させている。内容を読み取る活動で、機器に備えられたコメント機能を活用し、生徒にアドバイスを与えられるようにした。コメントはパラグラフまたはセンテンスごとに5つずつ設定できるようになっており、番号の小さい方から徐々に内容に迫ることが出来るようなヒントとなるよう難易度を調整した。またコメントは読み取りの際の内容や単語・文法などの着目点を示す「ヒント系」と「励まし系」のものを準備した。このコメントを作成する際には、ALTの綿密な打ち合わせを行い、内容を読み取るときにどのようなことに留意すればよいのかに生徒が気づけるようにしていった。この活動を継続することによって、生徒が「自律した学習者(LearnerAutonomy)」へと徐々に変容する兆しが確認された。
 この指導だけを取りだし、継続的なリーディング・リスニング指導として活用することも出来る。時間を区切り、全ての課題をクリアした生徒にレスポンスを与えることでゲーム的な要素を加えることも出来る。
 なお、本指導は元福岡教育大学附属小倉中学校教官・内田信也氏により実践・提案されたものの紹介である。
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シンポジウム              (15:30〜17:00)

福翔高校におけるCALLシステムを使った英語教育

 パネリスト:福岡市立福翔高等学校 江 口 武 俊

1 福商から福翔へ
 本校は1900年に、福岡市商業学校として誕生して以来、福博の町に密着した商業教育を担ってきたが、2000年、時代の流れに沿って第3の学科といわれる「総合学科」高校へと大きく変身した。創立当初より本校では、海外への修学旅行を実施し、また外国人英語教師を導入するなど、英語教育と国際化を本校教育の柱の一つとしてきた。その基本線を今後どう具現化していくかの手段の一つに、学科改編を機にコンピュータを利用したLL−CAIシステムの導入が実現した。
2 福翔高校のシステム
 本校では、それまでのLL教室はそのまま存続し、新たに第2LL教室を設置することができた。初代のこの第2LL教室は、オンデマンドシステムが導入されたものではあったが、その当時のコンピュータでは、動画と音声をコントロールするのには荷が重かったようで、はとんどが各種のCD−ROM教材を用いるスタンドアローンの形で利用してきた。そこで昨年度のリース更新では、大規模なサーバを擁して、生徒機にはシステムやアプリケーションがインストールされていない、サーバに直結されたネットブートシステムを導入した。
3 CALLシステムを利用した授業
 第1LL教室では、英会話の授業を中心に実施し、第2LL教室ではコンピュータLL演習を始めとして、異文化理解・検定英語・時事英語等の授業を中心に利用している。また、サーバには英文法・英検・TOEIC・センター試験リスニングの教材も入っているので、放課後には生徒が自分に必要な教材を選んでマイペースで自学していくこともできる。
 私は、教養英語の時間に、インターネットを利用して課題に取り組ませてレポートを作成させたり、リスニング練習をさせたりして利用している。生徒たちは、この部屋の利用を待ち望んでいるが、なかなか空いていないのが悩みである。
4 最後に
 我々英語教師は、LL教室を英語科のものと独占したくなる傾向があるようだが、これだけ高価なシステムを導入したからには、コンピュータを利用した全教科型の施設設備と位置づけた中で、英語教育をどのように展開していくかを考えていかなければならないようだ。
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シンポジウム             (15:30〜17:00)

初修外国語のためのCALL教材の開発と学習者の動機づけ

           パネリスト:京都大学 大 木  充

 自律学習について次のことはすでに明らかになっている。(1)大学での外国語学習に授業時間外で行う自律学習を導入する必要がある。(2)自律学習を行うにはCALLが有効である。(3)初修外国語の場合には、学習者には十分な自律学習能力がないので、サポートが必要である。一方、外国語学習における自律学習の有効性はまだ十分に明らかになっていない。そこで本発表では、自律学習を有効なものにするための工夫を紹介し、その有効性について論じることにする。
 自律学習についてDeci&Ryanの「自己決定理論」に基づいて次の仮説を立てることができる。仮説1:外国語学習において学習者の3つの心理的欲求を満たすと、学習者はより自己決定的(自律的)になり、学習者の動機づけはより内発的になる。仮説2:学習者の動機づけがより内発的になると、より大きな学習効果が期待できる。
 CALL教材GrammaireInteractivedeFrancais(CD−ROM)には、学習者の3つの心理的欲求を満たすことができるように工夫した。また、授業方法に関しては、Zimmermanの「14の自己制御学習ストラテジー」のいくつかを用いるようにした。学習形態は、教室内だけでなく教室外でも行うハイブリッド型にした。
 上記の仮説を検証するために、平成17年度にCALLクラス(169名)と普通教室クラス(184名)の学生を対象にしてアンケートによる調査を行った。
その結果、3つの心理的欲求と内発的動機づけは肯定的に関係していることが明らかになったが、内発的動機づけと成績との間には弱い相関しかなかった。ただし、後者に関しては母数を増やしてさらに調査する必要がある。
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