【声明】学位論⽂を基にした投稿に関する倫理的留意点について

会員各位

外国語教育メディア学会九州・沖縄支部 支部長 植田正暢

    平素より本支部の活動にご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。

    近年、学位論文を基にした投稿に関して、研究倫理上の配慮が求められる場面が増えております。特に、学位論文が大学リポジトリ等に登録され、インターネット上で公開される状況においては、投稿論文との関係性を明確にし、研究の信頼性を確保することが重要です。

    本支部紀要は、会員の皆様が自身の研究成果を広く発信し、学術的な対話を促進する場です。そのため、投稿に際しては、以下の点について改めてご留意いただきたく、声明としてお知らせいたします。

1. 学位論文を基にした投稿は、申告が必要です

    学位論文を基にして本支部紀要に論文を投稿する場合には、投稿時にその旨を明確に申告してください。これは、研究の出所を明らかにし、読者や査読者が内容の独自性や発展性を正しく評価するために不可欠です。申告がない場合、研究倫理規程に抵触する可能性があり、掲載後であっても訂正や説明を求めることがあります。

2. 公開済みの学位論文と投稿論文の関係性について

    学位論文が公開されている場合、とりわけインターネット上で公開されている場合には、内容の重複に関して特に注意が必要です。学位論文の内容(の一部)をそのまま投稿することは、本支部としては望ましいとは考えておりません。投稿論文は、学位論文の内容を踏まえつつ、新たな分析・考察・展開を加えたものとすることが求められます。これは、研究の進展を示すとともに、学術的な価値を高めるための基本的な姿勢です。

3. 投稿規程と研究倫理の理解を深めること

    本支部では、日本学術振興会が定める「誠実な科学者の心得」に基づき、研究倫理の遵守を重視しております。投稿に際しては、投稿規程および研究倫理規程を十分に確認し、適切な手続きを踏んでいただくようお願いいたします。

    研究活動は、個人の努力とともに、学術共同体の信頼によって成り立っています。今後とも、研究の健全な発展と信頼性の確保のため、みなさまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

※本声明のPDF版はこちらからご覧いただけます。